花月園競輪場情報誌より  2008年7月13日掲載

出場予定選手     



 FTにしてはそうそうたるメンバーが揃って見どころは多い。とりわけ佐藤友和、稲垣裕之、石橋慎太郎、この3人の激突はFT戦ではまず見る事が出来ないので注目したい。他にもS級トップクラスの実力者や勢いのある若手先行も揃っているだけに面白くなりそうだ。
 まず気懸りなのは佐藤友和の復調度合だろう。高松宮記念杯を欠場するのだから、かなりの怪我だったに違いない。相手は気を抜くとやられてしまう選手ばかりなので復調度合に注目したい。
 かたや石橋慎太郎は絶好調そのもの。主導権取りに自信を付けてきており、ダッシュ良く出切ってしまえば、その上を捲る事は厳しい。駆け方の幅が広がった事で成績も飛躍的にアップした。
 稲垣裕之の課題はグレードレースでの走り方にある。FTでは数多く優勝しているだけに、力が有るのは間違いない。今回は前記の2人を相手にしなければならず、記念並みの気構えで臨まないといけない。ここで勝てる様なら本物と言える。
 マーク陣では小野俊之の名前が真っ先に挙がる。近況は安定こそしているが1着が少ないのは不満。展開に左右される事もあるが、本来の力ではない感じ。主張した位置はほぼ回れる選手だけに、あとは以前の様な差し脚を戻して欲しい。
 安定感なら三宅伸も負けていない。自ら捲る事はほとんど無くなってきたが、捲りに乗って突っ込んでくるスピードは健在。気負わず、切れ目から伸びてくる印象は相変わらず。激しいレースが予想される今回は三宅向きかもしれない。
 稲村成浩が自在脚をいかんなく発揮している。高松宮記念杯でもカマシてみたり、まだまだ自力でも戦える事を証明。番手回りは増えてきているが、本来は自分で好きに走った方が持ち味を発揮出来るので面白い。
 最後はやはり地元の白戸淳太郎だろう。近況は連絡みが少なくなってきただけではなく、自分の思い通りの走りも出来ていない。だが、地元戦では結果も内容も要求される。かなりのプレッシャーはあると思うが、石橋にしっかり付いて行けばチャンスは十分にある。

 

 

 
佐藤 友和(岩手)88期    強豪揃いも受けて立つ!

 奈良の全プロで落車をして高松宮記念杯の欠場を余儀なくされた。その間に山崎芳仁はまたもGTで決勝進出を果たし、差は開く一方。記念競輪でも、ことごとく山崎にやられているだけに早く追い付きたい気持が強いハズ。怪我がどれ位ひどかったかは分からないが、今開催は現状の力を把握するのにはもってこい。今一番勢いがある石橋慎太郎と輪界屈指の先行選手・稲垣裕之がいるからだ。2人共ダッシュ力・末の粘りもしっかりしており、佐藤でもかなり苦戦を強いられそう。しかし、ここで勝ってこそ真の実力者。

 
石橋 慎太郎(静岡)88期   今一番乗っている男!

 本人は「今までと練習は変わりないですよ」とは言っているが、かなり意識が変わってきたのは確か。以前の捲り一辺倒から先行基本に変えて本当に安定してきた。以前に「一周駆けて粘り込めれば、上位ともいい勝負が出来る」と言っていたコメントを思い出す。ダッシュ力を生かした戦い方は変わりないが、実戦で先行する事で粘りが出てきたのは大きい。今年のダービー、高松宮記念杯と同県の渡辺晴智がGTを連覇して、静岡勢は今盛り上がっている。その静岡になくてはならない存在に成長した石橋の快進撃はまだまだ続く。

 


南関東

 石橋は不可欠

 南関ラインにとって石橋慎太郎の存在は欠かせない。地元の白戸淳太郎が優勝するには石橋がいるかいないでは大きく異なってくる。石橋が佐藤友和、稲垣裕之との主導権争いに勝って初めて、後ろの選手に出番が出て来ると考えていい。
 だからと言って白戸淳太郎が弱い訳ではない。近況の走りがやや物足りないだけで、本来の強気なレース運びが出来れば自ら前で戦う事になっても好勝負は可能。
 石橋だけではなく、小埜正義、大塚玲の若い力も欲しい処。小埜は大ギアを利したパワー先行、大塚はスピードあるカマシ・捲りに魅力が有る。タイプは違えど、別線の自力型にとっては嫌な存在になる。

   

北日本・関東

 若手多く粒揃い

 佐藤友和はもちろんの事、いい選手が揃っている。成田和也は調子を戻してきており、捲り追い込みのキレ味が良くなってきた。伊藤大志は変わらぬ渋太さで3着以内に入るレースが出来ている。他にも、先行主体に何でもやる荻原尚人がいていいアクセントになっている。予選から高谷敏史が加わると更なる厚味に。
 関東ラインは浦山一栄と中山健が先導役で、この2人が勝ち上がって来なかった時はやや苦戦か。稲村成浩は自らも動けるし、山崎充央は目標が無ければ競り込むタイプなので切り開く事は可能なのだが…。関東ラインを形成するというよりも、南関なり、北日本なりに付いて行って、そこからの戦いが主に。

   

西日本

 まとまるなら強力

 西をひとまとめにするのが難しい程選手層が厚いので、中部近畿と九州中四国に分けて考える。
 まずは中部近畿。もちろん稲垣裕之を中心としたライン形成。そこに前田拓也、一丸安貴らが続く形。中村美千隆の存在も大きい。30才を超えたが、行きっ振りの良さは相変わらず。貴重な戦力になる事間違いなし。初S級の伊藤成紀が自在戦でどこまで通用するか。
 九州中四国は小野俊之が主軸。坂本健太郎や野田源一の仕掛けに乗ってどこまで突っ込んで来れるか。純粋な先行タイプが手薄なだけに、念入りな作戦が必要か。三宅伸、広川泰昭、橋本強の中四国勢はまとまって戦うより、単騎でのゲリラ戦に勝機。

 

 

高谷 敏史(青森)91期

 165cmと小柄ながら、気風のいい先行は強気な性格そのまま。S級に昇格してもう一つ満足の行く結果を得られてなかったが、5月の地元戦で完全V。しかも決勝では逃げ切って勝っていて評価が出来る。今開催はFTでもS級のトップクラスが数多く揃っている。そんな中で逃げ切るのはなかなか難しい事ではあるが、これだけのバック本数を見れば上位陣が叩き合いを避ける。そこを一気に仕掛ける。

 


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