花月園競輪場情報誌より  2007年10月27日掲載

         出場予定選手  



 記念競輪でこれだけの豪華なメンバーが揃う事はなかなかない。去年のオールスターを思い出させる激しいレースが期待出来そうだ。各地区の選手のバランスも良く、ライン戦でも好勝負になりそう。
 まずは去年の花月園オールスターの覇者・井上昌己。今年のオールスターは本人にとっても不甲斐ない結果に終わっただけに、相性のいいこのバンクで巻き返したいところ。スピードを生かしたカマシ・捲りでVを狙う。
 山崎芳仁は今や競輪界を代表する選手。大ギヤを利して、逃げても捲っても結果を出している。佐藤友和との連係はまだ上手く行った事はないが、今回も同配分だけに、どういう連係をしてくるか楽しみ。このバンクは山崎に向いていそうで、人気に応える走りを披露。
 南関で今一番充実しているのが新田康仁。ダッシュを生かした幅の広いレースが出来るだけに大崩れの心配がいらない。年齢的には既に中堅。今回は南関に活きのいい先行型がいるので、若手が勝ち上がってくれば、絶好の番手回りが望める。
 好調と言えば石丸寛之。以前感じていた脆さは陰を潜め、力強い走りが出来ている。捲り勝負は相変わらずだが、勝負処を逃さなくなったのが安定した成績につながっている。今回は自力型が多いだけに、混戦をヒト捲り。
 ベテランながら脅威の安定感を誇るのが濱口高彰。最近は無理な競りはしないが、レースの流れに応じた組み立てに巧さを感じる。メンバーが良くなればなる程、中部の司令塔の勘が冴え渡る。
 ダービー制覇からすっかり目立たなくなってしまった有坂直樹だが、そろそろ調子を戻してきそうだ。暮れのグランプリまで約一ヶ月と迫った今開催だけに、山崎芳、佐藤友との連係を体に染み込ませておきたいハズ。
 力はありながらタイトルを取れないでいる武田豊樹。イザという時に思い切りのいい仕掛けが出来ないのが原因と本人も分かっている。今開催はGIクラスの選手が多く揃っているだけに、そのシュミレーションも兼ねて思い切った競走が見たい。
 記念競輪は何と言っても地元勢。その中心となるのは白戸淳太郎。花月園をホームバンクとしているのは佐々木龍也、松坂英司、法月成祐もいるが、自力も備えている白戸が軸となった方がラインがしっかりしそうだ。ライン的にも、先に挙げた新田康に加え、五十嵐力、藤田大輔、山本健也と行きっ振りのいい若手が控えている。強豪を迎え撃つには番手回りからの戦いになりそうだ。

 


大ギヤパワーで圧倒か!   山崎 芳仁(福島88期)
 今や小嶋敬二か山崎芳仁かと言われる位の地位を築いた。4回転の大ギヤを頑なまでに使って、周囲の批判を意に介せず自分の意志を貫く辺りが気持ちの強さを感じさせる。その大ギヤの使いこなしも日を追う事に巧くなってきており、先行・捲りどちらでも、あれだけ巧く乗れるのは山崎だけなのではないか。
 今年の初めの競輪祭でタイトルを獲って早々とグランプリの権利を獲得。その後も平記念、ふるさとダービー函館と要所要所でしっかりと勝っているのは力があるからこそ。本当に取りたいと思う物はキッチリと自分の物にしている印象が強い。
 山崎の力は文句の付けようがないレベルまで来ているが、ファンにとって気になるのは佐藤友和との連係。オールスターの決勝で失敗しただけではなく、過去にも分断されて上手く行っていない。しかし、いつまでも連係失敗を繰り返す事は考えづらい。記念で一緒になる事は珍しいが、ここで決めるかに興味が沸く。
技術とスピードならこの人!  新田 康仁(静岡74期)
 来年の3月に静岡ダービーがある。そこに向けて新田の強さ・巧さがアップしているのが見てとれる。今の安定度は自力型の中でも屈指。本人の意識も静岡ダービーに向いているに違いない。今までは一発を持ってはいるが、そこまで安定した成績は残していなかった。たまにGIやGUで大捲りを打って好配当を提供する位のものだった。ところが、今年の新田は大きく変化した。めっきり大敗する事がなくなり連絡みの数が大幅にUP。その事はすっかりファンの間でも浸透しており、4倍を切るオッズがそれを物語っている。本当に多彩な戦法を取れる。逃げ・捲り・差しの決まり手がバランス良く揃っているので、対戦する相手にとってはやりづらい事この上ない。若手に乗って追い込むのかそれとも好位を取って捲るのか。どんな形でもいい。ファンが望むのは新田の巧みな走り。そしてその結果しっかりと連に絡む勝負強さだ。

 

 


南関東

 バランスのいいライン形成で迎え撃つ
  新田康仁―白戸淳太郎この74期2人が中核をなすのは間違いない。ここにどれだけ若手先行が加わってくるかがポイントになるだろう。当然五十嵐力の先行は必要不可欠だし、酒井大樹、藤田大輔、山本健也の台頭があれば、更にラインに厚みが増すというもの。
 後ろを固める選手もラインにとっては大事。差し脚健在の佐々木龍也を筆頭に、法月成祐、松坂英司と、この花月園をホームバンクとしている選手が揃っているだけに申し分ナシ。
 南関勢は結束力が他ラインに比べるとないと言われている。北日本の様な2段駆けはあまり見かけられない。しかし、今回の他地区の強豪相手にはやらないと苦しい。
   

北日本・関東

 タイトルホルダー多く個々のレベルは高い
 何というラインだろう。競輪王・山崎芳仁にダービー王・有坂直樹。加えて、今一番タイトルに近い男・佐藤友和と強力過ぎるラインアップ。北日本での記念でもこれだけ揃う事はない。他にも齋藤登志信、森田達也、明田春喜と力のある選手を揃えた北日本は、数こそ少ないが、個々の力は他のラインを圧倒している。
 関東は何と言っても武田豊樹の頑張りだろう。小橋正義・兵藤一也、後閑信一といい追込型は揃っているが、自力型が手薄なのは気になる処。ここに厚味を加えるとすれば藤田竜矢だろう。誰もが御存知の徹底先行。この選手を相手に先行争いをするのを別線が嫌ってくれれば、関東勢に流れが向いてきそうだ。
   

中部・近畿

 司令塔浜口を中心にまとまる
 今開催は中部と近畿は一つのラインと考えても良さそうだ。他地区がかなりのメンバーを揃えているだけに、まとまらなければさすがに苦しいのではないかと思われる。
 その中心はやはり濱口高彰。この選手がいるだけでラインが締まった感じがする。金子貴志にしろ村上義弘にしろ、後ろが濱口だと仕掛け易さが出てくるのは大きい。先手を取れば、しっかりと仕事をしてくれるハズ。
 山田裕仁もまだまだ健在。賞金額でまだGPの権利の可能性を残しているだけに気の抜けないレースが続く。そして今回の中部近畿の目玉は南修二。ここ花月園の国際競輪で外国勢選手に見事な立ち回りをしたのは記憶に新しい。今回も大暴れ。
   

西日本

 混戦になればこのライン
 他ラインが先行で組み立てるなら、自分達は叩き合いを誘って捲ろうというメンバー構成。捲りのスペシャリスト・石丸寛之、井上昌己が虎視眈々とその機を狙っている
 ベテラン三宅伸も近況はかなり充実している。最後まで諦めずに突っ込んできたり、時折り全盛時を思い出させる捲りも飛び出す。前記2人の捲りに勢いを付けてもらえればチャンス十分。
 小野俊之は青森記念で石丸の捲りに離れたが、どんなにダッシュのいい選手にもしっかり付いて行ける選手。青森ではたまたま調子が悪かっただけと考えていい。北津留翼に付いて行くのだから問題ない。石丸・井上と小野のセットは狙い易く信頼出来る。

 

 


武田 豊樹(茨城88期)
 88期と言えば、山崎芳仁、佐藤友和、南修二と数多くの実力者がいるが、その誰もが目標としたのがこの武田だ。山崎と佐藤には先を越された感があるが、決して力が劣っている訳ではない。今回は名だたる強豪が他にもたくさんいるが、まずはこの同期対決を制する必要がありそうだ。
南 修二(大阪88期)
 これ程強いのに、あまり記念に呼ばれていない。それゆえ、上位陣に比べて認知度というのははるかに下回っている。ところがそれは認知度だけであって、その力は本物。得意のカマシ・捲りのスピードは上位と全く遜色ナシ。国際競輪で外国勢と互角に渡り合ったのがその証拠である。
濱口 高彰(岐阜59期)
 最近目立つのは自力型の活躍ばかりで、マーク屋が陰を潜めている。そんな中で濱口はすごくいい走りをしているし、成績も残している。先行選手を生かすそのテクニックは見ていて安定感がある。今開催は金子貴志、山田裕仁、村上義弘らとの連係。別線をどう封じるかがみもの。
白戸 淳太郎(神奈川74期)
 花月園を代表とする選手にまで成長してきた。本人はいたって謙虚だが今回の豪華メンバーでも優勝を狙う意気込みで戦って欲しい物だ。まだまだ自力も出せる脚力はあるが、今開催はその必要はあまりなさそうだ。南関ラインの中心として番手を回り、チャンスを物に出来るか。
石丸 寛之(岡山76期)
 高知オールスターでは準決を除けば全て1着。また1歩タイトルに近付いたと感じさせる走りだった。得意の捲りは更に磨きがかかってきた。短い距離の捲りだけではなく、カマシ気味の捲りを増やす事によって、相手が戦いづらくなってきている。今や輪界bPの捲り屋と言っていい。
佐藤 友和(岩手88期)
 オールスターで山崎後位を飯嶋則之にスンナリ渡して、その飯嶋に優勝されたのは本人もかなりショックを受けたハズ。今回はそのリベンジも兼ねて山崎との連係が見られそうだ。もちろん、逃げて良し、捲って良しのスピードがあれば自力でも好勝負。花月園は8月に走って熟知。

 


TOPページへ